
「中野区で会社を設立したいけれど、何から始めればいい?」
「株式会社と合同会社、どちらがいい?」
「会社設立にはいくらかかる?」
「定款は自分で作れる?」
会社を設立するときは、会社名や事業内容を決めるだけではありません。
定款の作成、定款認証、資本金の払い込み、設立登記、税務関係の届出、許認可の確認など、いくつもの手続きを順番に進める必要があります。
さらに中野区では、一定の要件を満たす創業者を対象とした「認定特定創業支援等事業」があり、会社設立時の登録免許税の軽減などを受けられる場合があります。
この記事では、中野区で会社を設立したい方に向けて、株式会社・合同会社の違い、設立費用、具体的な流れ、必要な準備について行政書士がわかりやすく解説します。
中野区で会社を設立する場合の基本的な流れ
会社設立は、一般的に次のような流れで進めます。
- 会社の基本事項を決める
- 株式会社か合同会社かを決める
- 商号・所在地・事業目的などを決める
- 定款を作成する
- 株式会社の場合は定款認証を受ける
- 資本金を払い込む
- 設立登記を申請する
- 税務・社会保険などの必要な届出を行う
- 許認可が必要な事業は許認可手続きを行う
- 事業を開始する
会社設立登記そのものは法務局に申請する手続きで、登記申請の代理を専門的に行うのは司法書士です。
一方、行政書士は、定款作成や定款認証に関する手続き、許認可、補助金など、会社設立後の事業開始までを見据えたサポートを行うことができます。
そのため「会社を作ること」だけではなく、「会社を作った後に何をするのか」まで考えて準備することが大切です。
株式会社と合同会社はどちらがいい?
会社を設立するときに最初に考えたいのが、会社の種類です。
代表的なのは、
- 株式会社
- 合同会社
の2つです。
株式会社の特徴
株式会社は、一般的に知名度が高く、取引先や金融機関などに対しても説明しやすい会社形態です。
将来的に事業を大きくしたい場合や、外部から出資を受けたい場合などには株式会社が向いているケースがあります。
一方で、合同会社と比べると設立時の手続きや費用が多くなります。
株式会社を設立する場合は、原則として公証役場で定款認証を受ける必要があります。
合同会社の特徴
合同会社は、株式会社と比較して設立手続きや費用を抑えやすいことが特徴です。
小規模な事業や、一人会社、家族経営などにも利用されています。
株式会社のような定款認証は原則として必要ありません。
「まずは小さく事業を始めたい」という方には、合同会社が選択肢になることがあります。
ただし、会社形態は費用だけで決めるのではなく、
- 将来的に従業員を増やすのか
- 出資者を増やすのか
- 融資を受ける予定があるのか
- 取引先からどう見られるか
- 将来的に株式会社へ変更する可能性があるか
なども考えて決めることが重要です。
会社設立にはいくらかかる?
会社設立では、資本金とは別に法定費用などがかかります。
株式会社の場合は、主に、
- 定款認証手数料
- 定款の謄本等にかかる費用
- 登録免許税
- その他、印鑑・証明書などの実費
などを考える必要があります。
株式会社の設立登記にかかる登録免許税は、原則として「資本金の額×0.7%」で、最低税額は15万円です。
合同会社の場合は、登録免許税が原則として「資本金の額×0.7%」で、最低税額は6万円です。
また、株式会社の定款認証手数料は、資本金等の条件によって異なります。現在は一定の小規模な会社について、1万5,000円となる場合があります。
したがって、会社設立費用は「資本金10万円なら10万円だけ」というわけではありません。
資本金とは別に、設立に必要な法定費用や実費を準備しておきましょう。
中野区なら登録免許税が軽減される場合があります
中野区で会社を設立する方は、ぜひ確認しておきたい制度があります。
それが「中野区認定特定創業支援等事業」です。
一定の要件を満たして中野区から証明書の交付を受けることで、会社設立時の登録免許税について軽減措置を受けられる場合があります。
現在の制度では、
株式会社
通常
資本金の0.7%
最低15万円
↓
軽減後
資本金の0.35%
最低7万5,000円
合同会社
通常
資本金の0.7%
最低6万円
↓
軽減後
資本金の0.35%
最低3万円
となっています。
ただし、誰でも利用できるわけではなく、対象者や証明書の取得など一定の条件があります。
中野区では、創業セミナーや創業相談などの認定特定創業支援等事業が用意されています。
会社を設立する予定があるなら、会社を作ってから制度を調べるのではなく、設立前に確認することが重要です。
中野区の創業支援は会社設立後にも関係する
中野区の認定特定創業支援等事業は、登録免許税だけがメリットではありません。
一定の要件を満たす場合、
- 創業関連保証に関する特例
- 日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金に関する利率引下げ
- 東京都の創業融資に関する優遇
などの対象となる場合があります。
ただし、それぞれ利用条件や審査があります。
「会社を作れば自動的に融資が受けられる」という制度ではありませんので、創業計画や資金計画も早めに準備しておきましょう。
会社設立前に決めておきたいこと
会社を作る前に、最低限次の内容を決めておきます。
1.会社名
会社名である「商号」を決めます。
読みやすさだけでなく、
- 同じ地域に似た会社名がないか
- ドメインが取得できるか
- SNSのアカウント名が使えるか
- 商標上の問題がないか
なども確認しておくと安心です。
2.本店所在地
会社の住所を決めます。
自宅を本店にすることもできますが、賃貸物件の場合は契約内容を確認する必要があります。
また、許認可が必要な事業の場合は、本店所在地とは別に「営業所」「事業所」などについて設備要件が設定されていることがあります。
そのため、会社設立前に事業の許認可まで確認しておくことが重要です。
3.事業目的
定款に記載する「事業目的」を決めます。
ここは特に重要です。
例えば、
- 飲食店
- 古物商
- 不動産
- 結婚相談
- 人材サービス
- ITサービス
- コンサルティング
- 介護関連サービス
など、実際に行う事業に合わせて目的を検討します。
「とりあえず何でもできるように、思いつく事業を全部入れる」という方法はおすすめできません。
現在の事業と将来予定している事業のバランスを考えて、適切な目的を設定しましょう。
4.資本金
資本金の金額を決めます。
法律上は少額の資本金でも会社を設立できます。
ただし、
「設立できる金額」と「事業を安定して始められる金額」は別です。
会社設立後には、
- 事務所費
- システム費
- 広告費
- 仕入費
- 人件費
- 社会保険料
- 税理士費用
- 許認可費用
などが発生する可能性があります。
創業時の資金計画を作ったうえで資本金を決めることをおすすめします。
定款とは?
定款とは、会社の基本的なルールを定めたものです。
会社の「憲法」と説明されることもあります。
定款には、
- 商号
- 本店所在地
- 事業目的
- 発行可能株式総数
- 株式に関する事項
- 役員に関する事項
- 会社の機関設計
など、会社の形態に応じて必要な事項を記載します。
特に事業目的は、会社設立後の許認可や事業展開にも関係するため、単に登記できればよいという考え方ではなく、実際のビジネスに合わせて作成することが大切です。
株式会社は定款認証が必要
株式会社を設立する場合、原則として公証人による定款認証が必要です。
一方、合同会社では原則として定款認証は必要ありません。
株式会社の場合は、
会社の基本事項を決める
↓
定款を作成する
↓
公証役場で認証を受ける
↓
資本金を払い込む
↓
設立登記
という流れになります。
電子定款を利用することで、紙の定款に必要となる印紙代を抑えることもできます。
会社設立はオンラインでもできる?
会社設立に関する登記手続きは、オンラインで行うことができます。
法務局では株式会社・合同会社の設立登記についてオンライン申請の案内が公開されています。
株式会社については、代表取締役本人がマイナンバーカードを利用してオンラインで設立登記を申請する方法もあります。
また、株式会社については、定款認証と設立登記をオンラインで同時に申請する方法も用意されています。
オンライン化によって、法務局などへ何度も出向く必要を減らせるのは大きなメリットです。
ただし、オンライン申請には電子署名や申請ソフトなどの準備が必要になる場合があります。
会社設立の登記は行政書士に頼める?
ここは注意が必要です。
会社の設立登記を代理して申請する専門家は司法書士です。
法務局も、会社の設立や役員変更などの登記申請を代理して行う専門家として司法書士を案内しています。
行政書士が会社設立に関してサポートできる代表的な業務には、
- 定款作成
- 電子定款作成
- 定款認証に関する手続き
- 会社設立後の各種許認可
- 補助金申請
- 創業に関する相談
などがあります。
そのため、行政書士に会社設立を相談する場合は、
「登記まで全部お願いしたい」
というより、
「定款や事業目的を整えて、会社設立後に必要な許認可までまとめて相談したい」
というケースと相性がよいでしょう。
登記申請については、必要に応じて司法書士と連携する方法もあります。
会社設立後に必要になる手続き
会社を設立したら、それで終わりではありません。
事業内容や従業員の有無などに応じて、
- 税務署への届出
- 都税事務所への届出
- 年金事務所への手続き
- 労働保険関係の手続き
- 雇用保険関係の手続き
- 許認可申請
- 銀行口座の開設
- 会計ソフトの準備
などが必要になる場合があります。
特に許認可業種の場合は注意が必要です。
例えば、
「会社を作ったから明日から飲食店を営業できる」
とは限りません。
飲食店営業許可など、事業開始前に別途許可・届出が必要になる場合があります。
そのため、会社設立と許認可を別々に考えるのではなく、事業開始までのスケジュールを逆算して準備することが重要です。
→ 中野区で飲食店を開業する場合はこちら
→ 中野区でバーを開業する場合はこちら
→ 中野区の古物商許可はこちら
中野区で会社を設立するなら「設立後」まで考える
会社設立で重要なのは、会社を作ることだけではありません。
例えば、
「飲食店を始めるために会社を作る」
のであれば、会社設立だけでなく飲食店営業許可や消防関係の確認も必要になります。
「中古品販売を始めるために会社を作る」
のであれば、古物商許可についても検討します。
「補助金を利用して店舗を開業したい」
のであれば、補助金の公募時期や申請前の契約・発注などにも注意が必要です。
つまり、
会社設立 → 許認可 → 補助金 → 開業
を別々に考えるのではなく、最初から一つの事業計画として考えることが大切です。
→ 中野区の補助金・助成金まとめ
中野区で会社設立を行政書士に相談するメリット
会社設立そのものは自分で行うこともできます。
一方で、次のような方は専門家への相談をおすすめします。
- 初めて会社を設立する
- 事業目的の決め方がわからない
- 許認可が必要な事業を始めたい
- 補助金も検討している
- 創業融資を利用したい
- 電子定款を利用したい
- 設立後の手続きまでまとめて考えたい
特に重要なのは、「会社を設立してから許認可を調べる」のではなく、「始めたい事業に必要な許認可を確認してから会社を設立する」ことです。
事業目的や本店所在地などが許認可に関係する場合があるためです。
中野区で会社設立をお考えならPLUME行政書士事務所へ
PLUME行政書士事務所では、中野区で会社を設立する方の定款作成・定款認証をはじめ、会社設立後の許認可や補助金など、事業開始に必要な手続きをまとめてご相談いただけます。
「会社を作りたいけれど、そもそも株式会社と合同会社どちらがいいかわからない」
「事業目的をどう書けばいいかわからない」
「設立後に許可が必要なのか知りたい」
といった段階からご相談いただけます。
また、補助金については中小企業診断士とも連携し、創業後の資金調達や事業計画も含めてサポートしています。
会社設立だけをゴールにせず、その先の「事業を始めるところ」まで見据えて準備したい方は、お気軽にご相談ください。
中野区の会社設立でよくある質問
Q. 資本金1万円でも会社を作れますか?
法律上は少額の資本金でも会社を設立することが可能です。
ただし、実際に事業を行う場合は、会社設立後の運転資金も考えて資本金を決める必要があります。
Q. 自宅を会社の住所にできますか?
可能な場合があります。
ただし、賃貸借契約や管理規約などによって事業利用が制限されている場合があります。
また、許認可が必要な事業では事務所の設備要件などが設定されている場合があるため、事前確認が必要です。
Q. 株式会社と合同会社、どちらがおすすめですか?
事業内容や今後の事業展開によって変わります。
小規模でスタートする場合は合同会社、対外的な信用や将来的な事業拡大などを重視する場合は株式会社が向いているケースがあります。
Q. 会社設立前に補助金を申請できますか?
補助金によって異なります。
また、補助金は「採択されたらすぐお金がもらえる」というものではなく、対象経費の発注・契約時期などにルールが設定されていることがあります。
会社設立や開業準備を始める前に、利用できる制度を確認しておくことをおすすめします。
Q. 会社設立と許認可をまとめて相談できますか?
はい。
飲食店、古物商、建設業など、事業内容によって必要となる許認可は異なります。
会社設立と同時に「この事業を始めるには何の許可が必要なのか」まで確認しておくと、開業までの流れがスムーズになります。
まとめ|中野区で会社を設立するなら早めの準備がおすすめ
中野区で会社を設立する場合、単に会社を登記するだけではなく、
- 株式会社か合同会社か
- 商号
- 本店所在地
- 事業目的
- 資本金
- 定款
- 定款認証
- 登記
- 税務・社会保険関係
- 許認可
- 補助金・融資
まで、全体のスケジュールを考えて準備することが重要です。
特に中野区では、認定特定創業支援等事業による登録免許税の軽減など、会社設立前に確認しておきたい制度があります。
「これから中野区で事業を始めたい」という段階でも、早めに相談しておくことで、会社設立・許認可・補助金などを無駄なく組み立てられる可能性があります。
会社設立をゴールにせず、事業をスタートするところまで逆算して準備することが、スムーズな創業につながります。

